PCを使っていると、いずれは遭遇する悩み「PCが遅い」「動作が重い」
特に年期の入ったPCを大切に使ってる場合には宿命とも言えるかもしれません。
PCの動作が遅いという悩みは、PCトラブルの定番中の定番。
しかし、その原因は幾多にもわたるのです。
この記事では、PCの動作が遅いと感じた時に自分でできるトラブルシューティングを紹介いたします。
PC修理に出す前に、一度確認してみると良いでしょう。
この記事でわかること
- PCが遅い原因
- ハード面が原因で遅い時のチェック方法
- ソフト面が原因で遅い時のチェック方法
- ストレージはSSDが良いとされる理由
PCが遅い理由は2つに分けられる
PCが遅い理由は様々ですが、原因箇所を大きく2つに分けて考えることができます。
ひとつはハード、もう一つはソフトです。
基本、PCのトラブルはハードからチェックする
処理が遅い場合に限らず、PCにトラブルが起きた際、原因はハードウェア→ソフトウェアの順番で確認します。
理由は、根本的なことはハードにあるからです。
上級者でも、「せっかく自作PCを組んだのに動かない!→電源コードを刺していなかった。」といった笑い話のようなことはあります。
上記の例はうっかりミスなので人間側にも大きく原因はありますが、これが経年劣化による基盤の寿命などとなると話は別です。
今回の「遅い」というのも、ハードが原因ということは現実的にあり得る話です。
では、どのハードが原因となるのでしょうか。
PCが遅い時に疑うハードは3種類
PC内のハードのうち、処理速度に起因する部分は主に3つです。
- CPU
- メモリ
- ストレージ
最初のCPUはプロセッサともいい、計算を担当する部分です。どれだけ短時間で命令を処理できるかという指標にGHz(ギガヘルツ)が使われます。
次のメモリは主記憶装置ともいい、一時的にデータを記憶しておく部分を指します。
ここには次に紹介する、PC内のすべてのデータが記憶されているストレージから取り出される、必要なデータのみが記憶されます。
ここが狭いと処理に支障をきたし、動作が遅くなります。
最後のストレージと呼ばれる部分に、PC内すべてのデータが記憶されています。
これにはユーザーが作成したデータの他、業務ソフトウェアやOSも含みます。
このストレージと呼ばれる部分に劣化などのトラブルが生じると、動作に影響が出ます。
ソフトウェア面でのトラブルは?
ソフト面でのトラブルにより遅い場合、さらに3パターンに原因が分類できます。
一つは一度に多くのソフトウェアを動作させている場合です。これはユーザーが立ち上げている場合はまだしも、意図しない場合に見えないところで動いている場合もあります。
いわゆる常駐ソフトというもので、ユーザーの見えないところでハードウェアの制御やメンテナンスを行う類のものです。
こうしたものが返って邪魔をしていることもあります。
もう一つはアップデートです。
特にWindowsの大型アップデートはOSの大半部分が書き変わります。そうなるとリリース当初より少しずつ要求スペックなども高くなってきます。
また、メジャーバージョンが上がった場合には極端な変化ですので、大抵の場合は処理が遅くなります。
最後はウィルス感染です。
最初の常駐ソフトは、何が動いているか確認する方法があるのですが、ウィルス感染していた場合は目に見えない場合も珍しくありません。
ですが、実際はユーザーの目の届かないところでデータを盗んだり破壊行為を行なっているので、その分で処理性能が奪われています。
原因別、動作が遅い場合のチェック項目
では、原因別にPCの動作が重い場合の対処方法を見てみましょう。
ハード面ではストレージをチェック
原則として、ハードが原因である場合は根本的理由ですので、パーツをよりハイスペックなものに交換することとなります。
しかし、初心者の場合はPCの中を開けてパーツを交換というのはハードルが高いと思われます。
ですが、ハードを触るのに不慣れな人でも一つできることがあります。
それは、ストレージの故障診断です。
CrystalDiskInfoというフリーソフトを使うと、PC内のストレージが故障していないかをチェックできます。
ソフトをダウンロードして実行するだけで正常か異常かを表示してくれるので、試してみましょう。
CrystalDiskInfoでのチェックが正常であった場合、メモリかCPUのスペック不足となりますが、ここで初めて専門店への相談を検討してもいいと思います。
ソフトは常駐ソフトを疑う
ソフト面が原因の場合、大半は常駐ソフトが気づかずに動いていたというのが原因です。
一般的な業務ソフトと違って普段は人の目に届かないため、見落としても無理はありません。
Windowsであれば[Ctrl] [Alt] [Delete]キーを押してからタスクマネージャを呼び出し、スタートアップやプロセス欄からCPU使用率などを占有しているものがないか確認しましょう。
また、画面右下のタスクトレイに表示されているもので、不要なものがあれば停止や無効化をしましょう。
ウィルス感染時はすぐにネットを切る!
ソフト面が原因であった場合の一つにウィルス感染もありますが、これが疑える場合はPCをインターネットからすぐに切り離してください。
ウィルス感染したPCをそのままインターネットに接続しておくと、そのPCを踏み台にして2次被害につながることがあります。
この場合、ネットから切り離した後はウィルス対策ソフトで駆除することになりますが、できればPCの初期化をした方が良いでしょう。
今話題のストレージ、SSDとは
PC用のストレージには大きく分けて、2つの種類があります。
一つは昔からあるHDD、もう一つは最近流行りのSSDと呼ばれるものです。
ストレージの種類
PCのストレージとして使われるハードには、HDDとSSDの2種類があります。
HDDは10年くらい前までは一般的なストレージでしたが、最近はその役目をSSDに譲りつつあります。
旧式であるため安価になってきていますが、動作は非効率であるためデータを高速に扱えず、また壊れやすい構造をしています。
そうしたHDDの弱点を補うために作られたのがSSDです。
SSDは振動に強いためHDDのようにすぐには壊れず、またデータを高速に扱えることができるので、PCの処理が早くなります。
もしも今、PCの動作が遅いと悩んでおり、搭載されているストレージがHDDであれば、是非ともSSDへの換装をお勧めします。
大抵の場合、SSDへの換装はPC専門店で行ってもらえます。
HDDとは何が違う?
なぜSSDはHDDより壊れにくく、データを高速に処理できるのか。
それは、両者の構造に秘密があるのです。
HDDはプラッタと呼ばれる円盤に、シークバーと呼ばれる小さな針のようなものでデータを書き込んでいきます。
そして必要なデータを読み出す度にプラッタをくるくると回し、シークバーが忙しく動いているのです。
この複雑な構造が仇となり、振動によって壊れやすくなっているのです。
また、目的のデータまでプラッタを回したりしないといけないので、データの読み出し型が回りくどいのもネックです。
その点、SSDは電気信号でデータを扱います。
SSDはまるでSDカードのように、基盤の中にデータを書き込みます。
この方式は随分前まではコストがかかるので、少し前までは仕方なくHDDを使っていたのですが、最近の技術である程度安く実現できるようになったため、やっとSSDが日の目を見るようになったのです。
SSDの種類
SSDにもいろいろ種類があるのですが、大きく分けて2つあります。
一つは2.5インチと呼ばれるもので、これはノートPC用のHDDと全く同じ大きさをしているものです。
SSDが市場にで始めた頃のものですが、今でも使われることはあります。
特に古いPCをSSDに換装する際は、こちらを使うことがほとんどです。
もう一つはM.2と呼ばれるもので、これは平たく細い基盤状のものとなっています。
2.5インチのSSDやHDDと比べると「これ本当にストレージなのか?」と思うくらいコンパクトで、MacBookの様なスリムタイプのPCに用いられます。
まとめ
では、今回のまとめに入りましょう。
- PCが遅い時はハード→ソフトの順でチェック!
- ストレージはCrystalDiskInfoでチェック
- ソフト面は常駐ソフトを疑う!
- ストレージをSSDにすると、動作が速くなる
「PCが遅い!」というのは、PCトラブルの代名詞というくらいポピュラーな悩みだと思います。
よく、この様な場合に動かなくなる現象をフリーズと言いますが、人間の方も業務がフリーズするわけですから切実な悩みですね。
そんな方のために、少しでもお役に立つ記事であればと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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