スマホ脳疲労とスマホ断ちの効果
スマートフォンの普及により、私たちの生活は便利になりましたが、その一方で脳への影響が懸念されています。ここでは、スマホ脳疲労の原因とその結果について詳しく説明し、スマホ依存を防ぐための対策やスマホ断ち実験を通じて得られた気づきについても紹介します。
スマホ脳疲労は脳のどこで起こっているのか
スマホ脳疲労は、スマートフォンの過剰使用が主な原因です。特に脳、前頭葉の機能が低下することが多く、記憶や思考の処理能力が損なわれます。
前頭葉の機能低下は、物忘れや集中力の低下を引き起こします。現代の若者は、夜遅くまでスマホを使ったり、仕事を家に持ち帰ってスマホで行うことが多いため、脳に過剰な負担をかけることが一般的です。
スマホの過剰使用による脳への影響は、認知症に似た状態を引き起こすこともあります。スマホを手放さない生活を送る人々の脳を調べると、前頭葉の活動が低下しており、これは認知症の初期症状と類似しています。特に、通知音や大量の情報に晒されることで、脳が休む間もなく働き続け、疲労が蓄積されるのです。
スマホ脳疲労はダルさや倦怠感から始まって鬱の原因にも!?
スマホ脳疲労の結果、物忘れや集中力の低下が日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
例えば、半年ほど前から物忘れが増え、仕事に支障が出てきた大野さんの場合、特に午後になると頭がぼーっとしてしまい、何をしていたのか思い出せない状態が続いていました。
このような状態が続くと、さらなる健康問題を引き起こす可能性があります。
スマホ脳疲労が進行すると、うつ病のリスクも高まります。若い世代でうつ病が増加している背景には、スマホの過剰使用が一因として考えられています。また、スマホを使い続けることで深い睡眠が妨げられ、睡眠の質が低下することも問題です。脳が十分に休息を取れないため、疲労が蓄積しやすくなります。
スマホ脳疲労を防ぐのに良い習慣と改善方法は?
スマホ脳疲労を防ぐためには、スマホとの付き合い方を見直すことが重要です。まず、ながらスマホをやめることが大切です。
食事中や何かをしながらスマホを使用することは、脳に過剰な負担をかけるため避けるべきです。
スマホを使うときは、スマホだけに集中するようにしましょう。
また、寝る前にはスマホを使用しないことも重要です。スマホからのブルーライトや通知音が睡眠の質を妨げるため、就寝前にはスマホを遠ざける習慣をつけることが推奨されます。さらに、音楽や自然の音を聴いたり、食事を楽しんだりして五感を刺激することも効果的です。
生活習慣の改善により、スマホ脳疲労の症状は改善される可能性があります。今回の被験者の女性の場合、音と味を生活に取り入れることで物忘れが改善され、調子も良くなりました。趣味のサイクリングも再開し、スマホ使用を見直すことで、脳の健康を取り戻すことができたのです。
iPhoneの場合は1日の使用レポートを見れる
iPhoneのアプリ使用レポート機能は、iOS 12から導入され、自分でどの位スマホを使っているか把握できて便利です。
この機能は2018年にリリースされ、iOS 12で初めて利用可能になりました。ユーザーが1日のアプリ使用状況や画面の点灯時間など詳細に把握できるようになりました。
この機能の場所と使用方法 この機能は「スクリーンタイム」と呼ばれ、以下の手順でアクセスできます:
- 設定アプリを開く:iPhoneのホーム画面で設定アイコンをタップします。
- スクリーンタイムを選択:設定メニューをスクロールして「スクリーンタイム」をタップします。
- すべてのアクティビティを表示:スクリーンタイム画面で「すべてのアクティビティを表示」をタップすると、詳細な使用状況が表示されます。
スマホの使用状況を客観視するメリット
主なメリット | 詳細 |
---|---|
使用状況の把握 | 1日のアプリ使用時間やカテゴリごとの使用時間を確認でき、デジタルデバイスの使用習慣を把握できます。 |
アプリ使用の制限 | 特定のアプリやカテゴリに対して使用時間の制限を設定でき、過度な使用を防ぐことができます。 |
使用制限の設定 | 指定した時間帯に重要なアプリ以外の使用を制限することで、集中力を保ちやすくなります。 |
親子間の管理 | 親は子供のデバイス使用状況をモニタリングし、適切な使用制限を設定することができます。 |
デバイスとの健全な関係 | スクリーンタイム機能を活用することで、デバイスとの健全な関係を築く手助けとなります。デジタルデトックスや使用時間の管理を意識することで、よりバランスの取れた生活を送ることが可能です。 |
スマホ断ち実験の実施
先月発表された調査によると、およそ7割の人々がスマホに依存した生活を送っているという結果が出ました。
スマホがどれほど私たちの生活に影響を与えているのかを検証するため、1日スマホ断ち生活を行うことにしました。スマホがない生活がどれほど不便であるか、あるいは新たな気づきが得られるかを探る目的があります。
協力してくれたのは、現役女子大生の19歳の参加者です。彼女は中学1年生の時からスマホを持つ、いわゆるスマホ世代の一員で、スマホなしで12時間過ごすことに挑戦しました。
スマホ断ち実験の結果と気づき
実験の概要と実験中の様子
実験に協力してくれたのは、19歳の女子大生です。彼女は中学1年生の時からスマホを持っており、スマホなしで12時間過ごすことに挑戦しました。
まず、彼女は英語の勉強に取り掛かりました。普段はスマホで簡単に調べられる英単語を、今回は久しぶりに英和辞典を使って調べることにしました。しかし、これが予想以上に大変で、一つの単語を見つけるのに時間がかかり、勉強の効率が大幅に下がってしまいました。その後、外出してみましたが、普段スマホでYouTubeを見て過ごしている時間をどう過ごすか悩むことになりました。
カフェに入っても、スマホがないことで持て余す時間が増え、情報に飢えている様子が見て取れました。また、スマホがないために地図を確認することができず、道に迷ってしまうこともありました。時間を確認するために、周りの人に声をかけることも必要でした。普段どれだけスマホに依存しているかを痛感する場面が多く見られました。
実験後の対象者の気づき
スマホ断ち生活の終盤、彼女は初めてアルバムを開いて過去の写真を見返しました。普段ならスマホで友人と撮った写真を見ることで満足していたのですが、この日はアルバムを見ることでその欲求を少しだけ満たすことができました。
夜9時、スマホ断ち生活が終わり、彼女は返却されたスマホの電源を入れました。メッセージの通知が数十件も来ていて、スマホがないだけでこんなに時間がたくさんあることを実感しました。一方で、スマホがあることでの安心感も再確認しました。
この実験を通じて、スマホがない生活の不便さを実感しつつも、スマホに依存しないことで得られる自由な時間の価値を再発見しました。スマホがもたらす便利さと、その便利さから解放されることによる新たな気づきや自由を考える良い機会となりました。
スマホ依存とスマホ脳疲労
スマホ依存は、現代社会において大きな問題となっていますが、
実は、その解決策は決して難しくありません。
スマホ脳疲労の原因を理解し、生活習慣を見直すことで、私たちの脳の健康を守ることができます。スマホを過剰に使わないようにするためには、スマホとの付き合い方を改善し、脳を休める時間を持つことが重要です。
スマホには、どのアプリをどれくらい使ったかを記録するレポート機能が搭載されています。この機能を活用して、自分のスマホ使用状況を把握し、無駄な時間を減らす努力をしましょう。スマホは便利なツールですが、現実の生活が充実してこそ、その価値が最大限に発揮されます。
EyeSmartは、皆さんのスマホ生活を幅広い知識でサポートします。スマホの適切な使用方法や依存を防ぐためのアドバイスを提供し、皆さんの生活をより豊かで健康的にするお手伝いをします。現実の生活を大切にし、スマホを賢く使って、充実した毎日を送りましょう。
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