こんにちは。Eye Smartです。
今回はノートパソコンをフル活用するのに欠かせない、内蔵バッテリーについてお話しします。
ノートパソコンを何時間も駆動させられるだけの電力を蓄えるバッテリーは、それ故に日頃の負担もかなりのものとされています。
特に貯蔵するものが電気というだけあり、熱によるダメージには十分注意しなくてはなりません。
そのバッテリーが特に壊れやすい時期が、猛暑が続く夏の時期。
これを執筆している7月後半の現在も、気温は30度を超える日々が続いています。
ということで、今回は暑い時期にこそ気を付けたいバッテリーのケアについて解説いたします。
夏はPCのバッテリーにとって厳しい時期
なぜ、夏の暑い時期にはバッテリーが壊れやすいのか。
バッテリーの性質についての説明も交え、解説いたします。
特にノマドワーカーは要注意!
外出先でパソコンを使用する機会の多いノマドワーカーや、営業職の方に気をつけていただきたのが、ノートパソコンのバッテリーの劣化や寿命や、それらをできるだけ回避するためのケアの方法です。
当然ながら、ノートパソコンを屋外で電源なしに使えるのは、バッテリーに電気を蓄えているからです。
しかし、蓄えるものが「電気」という強力なものであるが故、バッテリーは私たちが思う以上に電力疲労は大きく、劣化もしやすい部品なのです。
また素材もリチウムイオンなど特殊な素材を使っているため、気をつけなくてはならないことが意外なことだったりもします。
では、実際にノートパソコンのバッテリーはどういう性質なのか、もう少し詳しく解説してまいります。
ノートPCのバッテリーは消耗品
ノートパソコンに内蔵されているバッテリー、これは実は消耗品となります。
ノートパソコンに限らず、スマートフォンやタブレットも同様で劣化が進めば蓄えられる電気の量は少なくなっていきます。
極端な話、4〜5時間くらいバッテリー駆動できたパソコンが、数年後には1時間もバッテリー残量がもたなかったということもあります。
そして完全に寿命が尽きたバッテリーは数分か、最悪の場合には全く充電できなくなってしまい、ACアダプタを繋いでの使用しかできなくなるというケースも珍しくはありません。
使い方にもよりますが、パソコンのバッテリーの実用レベルにおける寿命は2年から3年と言われています。
少し前まではノートパソコンのバッテリーはバッテリーパックと呼ばれる別パーツでしたが、最近は内蔵されてしまっているケースがほとんどであるため、自分でのバッテリー交換は実質不可能となっている場合が多いです。
そして、ノートパソコンのバッテリーの寿命を早めてしまう時期というのがあります。それが「夏」です。
ノートパソコンに限らず、バッテリーは熱に弱い性質を持ちます。
ただでさえ電気という、蓄えるに負担が大きいものを蓄積させている話でで、更に熱まで加えてしまうとどうなるか。
バッテリー内で電気を貯蔵しているセルという部分に負担がかかりすぎてしまい、バッテリーが壊れやすくなってしまうのです。
充電も気をつけて!
夏の暑さはパソコンのバッテリーにとって天敵ですが、ほかにもバッテリーにとって良くないことはいくつかあります。
なかでも、意外と多くの人がやってしまっているのが、過度な充電です。
バッテリーは充電状態を続けすぎてしまうと、保存劣化と呼ばれる劣化現象を起こしてしまうのです。
バッテリーが満充電の状態というのは、特に空の状態に比べて電気が多く存在しているということです。
当然ながら、その電気自体も熱を持っています。
故に、バッテリー自体が蓄えている電気そのものの熱が劣化を早めてしまうのです。
これが保存劣化です。
よく、ベットの上にスマホを置いたまま充電したり、充電しながらゲームといった重たいアプリを動かすのが厳禁と言われるのは、保存劣化を引き起こす状態でスマホが熱を持ちやすい使い方をしているからです。
夏の暑い時期にノートパソコンを過充電させるのも同じことになります。
ノートパソコンを使わないときは、ある程度充電されている場合はACアダプタを外しておきましょう。
バッテリーの寿命について
ここでは、ノートパソコンのバッテリーが寿命を迎えた際にどんな症状が起こるのかを説明します。
ここで紹介する症状は、ノートパソコンのバッテリーの危険信号ともいえますので、しっかりと把握しておきましょう。
バッテリー寿命が近い場合に見られる症状
今まさに寿命を迎えようとしているバッテリーに見られる症状として、
- 極端なバッテリー駆動時間の低下
- PCが急にシャットダウンする
- 本体底面の変形・湾曲
- トラックパッドの故障(主にMacBookシリーズ)
といったことが挙げられます。
うち、上から2つの項目については充放電を繰り返したがために起こるバッテリーセルの摩耗が原因です。
電気を蓄えるセルと呼ばれる部分は充放電を繰り返すことで劣化が進んでいきます。
また、この劣化率は一定ではありません。
ほとんどの場合、設計時の規格容量の50%を切って劣化をしてしまうと、劣化率は急激に上がり、一気に寿命を迎えることとなります。
目に見えてバッテリーがもたなくなったということは、バッテリーが寿命を迎えようとしていると考えて良いでしょう。
また、下2つの項目は一見、バッテリーの寿命とは関係ないように思えますが、実は重要なバッテリー劣化のサインなのです。
バッテリーは劣化が進むと電気を蓄えられなくだけでなく、状況によっては膨張し始めます。
はるか昔、バッテリーの劣化が進んだiPhone 3Gがいきなり2つに割れ、その様子がハマグリに似ていることから「ハマグリ現象」と言われていましたが、あれもバッテリーの膨張によって本体と画面が押されてしまって起きているのです。
パソコンの場合、筐体が大きいのでハマグリ現象にまではならなくとも、膨張したバッテリーに本体が押されてしまい、変形することは珍しくありません。
またAppleのMacBookはバッテリーの真上がトラックパッドとなっており、かつ薄型ボディであるため、バッテリーの膨張はトラックパッドへも大きく悪影響を及ぼすこととなります。
夏は特に寿命を迎えやすい?!
バッテリーの天敵は、何より熱です。
ときに30度を超える日ですと、それだけでバッテリーには大きな負担がかかってしまいます。
その環境下で、例えばCPU使用率が100%近くにも及ぶ処理をさせたり、過充電状態を続けてしまうのは、同時にバッテリーの寿命を加速させているのです。
特に購入後2〜3年経過しているノートパソコンは要注意です。
また、パソコンそのものが持つ熱もバッテリーへの悪影響となることに注意してください。
内部にゴミが溜まっていると、排熱がしにくくなって熱がこもりやすくなってしまい、バッテリーの温度も上昇しやすくなってしまいます。
危険!寿命の近いバッテリーを使い続けると・・・
先ほど、パソコン本体の変形の原因としてお話ししたバッテリーの膨張。
実はあれ、かなり危険な症状と言えます。
なぜなら、劣化して膨張したバッテリーに無理な力を加えてしまうと、最悪の場合には発火してしまうからです。
ノートパソコンのバッテリーに使われているリチウムという素材は、かなり燃えやすい性質を持っています。
そこに電気を少しでも蓄えており、更に無理な力を加えてしまうと、何かの拍子で発火してしまう危険性があるのです。
膨張したバッテリーが無理にノートパソコンに収まっているだけでも無理な力を加えていることになります。
心当たりがある場合には、すぐにカスタマーサポートなどへ修理の相談をしたほうが良いでしょう。
バッテリー寿命を長ばす方法
ここでは、ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせながら使用する方法について解説します。
PCクーラーを使おう
ノートパソコンのバッテリーへの負担を軽減するのに効果的な方法として、PCクーラーの活用があります。
ノートパソコンの下にひいて使うスタンドのようなもので、電源はUSBから供給できるものもあります。
また、ただ単にPCスタンドを使うだけでも冷却効果を得ることができます。
本来はノートパソコンのキーボード位置を高くすることで、手首の負担を軽減するためのものなのですが、ノートパソコン側面に空間が生まれるため、熱を持ちにくくなる効果も得られるのです。
過度な充電はNG!
また、過充電を防ぐために満充電時はACアダプタを外しておきましょう。
電源OFF時は特に気を付けておきたいところです。
実際のところ、ノートパソコンのバッテリーは80%程度の残量が劣化が少ないとされています。
機種によっては電源がONの状態でACアダプタで使用している際、バッテリーが満充電になる前に充電を止める機能が搭載されているものもございます。
例えば、macOSにはOSの機能としてバッテリ充電率が一定になった際に電源供給をストップする機能が搭載されています。
macOSの機能の場合、任意で満充電まで充電をするようにもできますが、必要のないときはほどほどの充電率を維持する設定にしておくことをお勧めします。
まとめ
では、今回のまとめに入りましょう。
- ノートパソコンのバッテリーは消耗品
- 劣化がひどい場合、急に寿命を迎える時もある
- 症状として、駆動時間の低下だけでなく、バッテリーが膨張することも
- バッテリーの膨張はかなり危険な症状!すぐに専門店にご相談を
Eye Smartでは、ノートパソコンやスマートフォンのバッテリー交換も承っています。
この記事でもお話ししたように、バッテリーが劣化した状態のモバイル製品をそのまま使用し続けることは実用面に欠けるだけでなく、安全性の面でも好ましいとは言えません。
最近、バッテリー持ちが悪くなった。また本体が歪んだ気がする、長年使い続けてきたMacBookのトラックパッドが押せなくなってしまったという方は是非とも一度、当店にご相談ください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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