一人暮らし必見!賃貸の『インターネット無料』の裏側と高速回線へ乗り換え方法
賃貸探しや既に住まいの皆さん、インターネット速度が遅くてストレス感じたことはありませんか?物件探しで目を引く「インターネット無料」といった魅力的なキャッチフレーズがありますよね?
しかし、この「無料」サービスが、回線速度に問題を抱えていることがあり、契約後「使い物にならない回線速度」と嘆くトラブルが報告されています。特に、一人暮らし初心者や学生、社会人の皆さんは、無料という言葉に安易に飛びつく前に、事前のリサーチを行うことが大切です。
今回は、賃貸マンションにおいて提供される光回線の種類と、その回線速度に関する問題を解決する方法として、専有回線への切り替えや、工事不要で利用できるホームルーターの選択肢について詳しく解説していきます。
賃貸の無料インターネットは注意!
一人暮らし物件などの賃貸物件の「インターネット無料」というアピールは注意が必要です。
多くの場合、無料プランはマンションタイプの共有回線を採用しているため、実際の利用時には回線速度が遅く、快適なインターネット環境が得られないというトラブルが報告されています。契約前に、提供される回線の仕様や実際の利用者の声をリサーチし、慎重に判断することが、後々のトラブル回避につながります。
よくある旧来のVDSL方式には技術限界がある
多くの賃貸物件は、建物の入口まで高速な光ファイバーが敷設されているものの、そこから各住戸へ引き込むのに旧来の電話線を利用するVDSL方式が採用されていることが多いです。VDSLは、電話線を用いることから、理論上の高速通信が可能な光ファイバーの性能を、各住戸にそのまま反映させることができません。具体的には、光ファイバー部分は1Gbps以上の速度が出ていても、電話線に切り替わることで最大速度が約100Mbps前後に制限され、また距離や線質によって速度がさらに低下する可能性があります。
更新工事や専用線への変更が行われない場合、この技術的制約がずっと残り、結果として住民は高速通信の恩恵を受けにくくなります。
VDSL方式の採用は、工事費用や既存設備を流用するという管理側の判断から来るものなので、
無料サービスの妥協点ともいえるのです。
光回線の種類とその違い
光回線には大きく分けて2種類あります。ひとつは、契約者が1本の光ファイバーケーブルを独占して使用できる専有回線、もうひとつは、同じ建物の他の住人と1本のケーブルを共有する**マンションタイプ(共有回線)**です。
- 専有回線
専有回線は、いわゆる「個別専用回線」とも呼ばれ、契約者一人が1本の回線を独占するため、他の住人の通信状況に影響されず、常に安定した高速通信が期待できます。たとえば、フレッツ光の場合、戸建て向けのプラン(ファミリータイプ)として提供されるものが該当します。 - マンションタイプ(共有回線)
一方、マンションタイプは、同じ建物内の複数の住人で1本の光ファイバーケーブルを共有するため、他の住人が大量に通信を行っていると、速度が低下しがちです。これが、賃貸物件でよく見かける回線速度の低下トラブルの主な原因となっています。
専有回線への切り替え方法と注意点
もし現在ご利用中のマンションタイプの光回線が原因でネットが遅いと感じるなら、専有回線への切り替えを検討するのがおすすめ。ただし、賃貸物件の場合、回線の工事が建物の共用部分に及ぶため、管理会社やオーナーの許可が必要になることが多いです。専有回線への変更手順は、次のようになります。
- 対応エリアの確認
まずは、契約したい光回線サービス(例:フレッツ光、ドコモ光、ソフトバンク光などの光コラボサービス)が、ご自宅の建物で利用可能かどうかを公式サイトやエリア検索ページで確認しましょう。特に、英雄光の場合は建物の階数制限(3階建てまたは一部地域では2階建てまで)がある場合もあるので注意が必要です。 - 管理会社への連絡と許可取得
エリア内であることが確認できたら、次に管理会社へ連絡して、専有回線の工事に関する許可を得ます。工事の際、建物の外観や共用部分に影響が出ないよう、既存の配管やMDF室(配線をまとめた部屋)を利用するため、管理会社から具体的な指示がある場合もあります。物件によっては、大手賃貸チェーンであれば柔軟に許可が下りることもあれば、厳しい場合もありますので、丁寧に相談しましょう。 - 申し込みと工事の実施
管理会社から許可が得られたら、いよいよ光回線の申し込みを行い、工事を進めてもらいます。専有回線に切り替えることで、他の住人と回線を共有することなく、安定した高速通信が実現し、オンラインゲームや4K動画の利用もスムーズになります。
工事が難しい場合の代替策:ホームルーターの利用
管理会社からの許可が下りず、専有回線への切り替えが難しい場合でも、インターネット環境を改善する方法はあります。それが、ホームルーターの利用です。
ホームルーターは、工事不要でコンセントに差し込むだけで利用できる無線型のルーターです。以下の特徴があります。
- 簡単設置
専用工事が不要なため、管理会社への許可を得る手間が省け、端末が届いたらすぐに利用開始できます。 - 5G通信による接続
近年は5G通信が普及しており、これを利用するホームルーターなら比較的高速な通信が期待できます。ただし、スマホと同様にエリアや利用状況に左右されるため、必ずしも光回線と同等の安定性を得られるわけではありません。
ホームルーターは、普段使いのインターネット環境としては十分な場合が多いですが、オンラインゲームや大容量のデータ転送を頻繁に行うユーザーには、専有回線ほどの高速性や安定性を提供できない可能性があります。利用前には、各ホームルーターサービス(例:「ホーム5G」や「ソフトバンクAir」など)のエリア対応状況を公式サイトで確認することをおすすめします。
どちらを選ぶべきか?自分に合ったインターネット環境の見極め方
賃貸物件で提供されるインターネット環境に不満を感じた場合、基本的には以下の2つの選択肢があります。
- 専有回線への切り替え
専有回線に変更すれば、建物内の他の住人と回線を共有しないため、常に安定した高速通信が実現します。工事が必要で、管理会社の許可を得る必要はありますが、快適なネット環境を求めるなら有力な方法です。 - ホームルーターの利用
工事不要で手軽に導入できるため、管理会社への手続きが不要です。5G通信による接続で十分な速度を確保できる場合もありますが、利用状況によっては光回線に劣ることもあります。
それぞれの方法にはメリットとデメリットが存在するため、ご自身の利用状況(例えばオンラインゲームの頻度や動画視聴の量など)や、管理会社との交渉のしやすさを考慮して、どちらが最適かを見極めることが重要です。
まとめ
賃貸マンションにおけるインターネット速度の低下は、主にマンションタイプ(共有回線)が原因です。この問題に対して、より安定した通信環境を得るためには、1本の光ファイバーを独占して使用できる専有回線への切り替えが有効です。専有回線に変更する場合は、以下の手順を踏む必要があります。
- 対応エリアの確認
利用したいサービスの公式サイトでエリア内かどうかをチェック。 - 管理会社への連絡と許可取得
工事に関する詳細や共用部分への影響について確認し、許可を得る。 - 申し込みと工事の実施
業者の指示に従って工事を行い、安定した回線環境を実現する。
もし管理会社からの許可が得られない場合は、工事不要で利用できるホームルーターを検討するのも一つの方法です。ホームルーターは、5G通信を利用することで手軽にインターネット環境を改善できる反面、利用状況によっては光回線ほどの安定性が得られない可能性もあるため、契約前にエリアやサービス内容をしっかり確認しましょう。
いずれにせよ、ご自身の利用状況や求めるネット環境に合わせて、最適な選択肢を見極めることが大切です。今回ご紹介した情報が、賃貸マンションでのインターネット速度改善の一助となり、快適なネットライフの実現に役立てば幸いです。
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